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001デザインにこだわった生活を送りたい。

こだわりポイント


 

第一印象は「ポテンシャルを生かしていないマンション」


初めてマンションに足を踏み入れた時の印象です。間取りは、時代を感じさせられるものです。建築された当時はいわゆる「間数勝負」がはやっていたのでしょう。ただ、この時代のマンションにしては珍しいオール電化という設備のマンションでした。

リノベ前には細かく部屋は刻まれていたので狭苦しく薄暗い部屋でした。一番価値のあるバルコニー側の広い窓からの光が、こんなにも間仕切りがあるから入ってこない状態でした。

一見するとマンションはフロンテージ(間口)を広く取るために扇形のデザインにした変形間取りなので使い勝手の悪そうな部屋ですが、実はポテンシャルある部屋です。そのポテンシャルを活かすために行ったことを以下話していきましょう。

その前に。マンションをリノベーションするために大切なルールに関して少しご説明致します。

リノベーションの相談をデザイナーや営業の方と相談していて違和感を感じたことがありませんか?自分なりの思いを伝えているのに、出てくるものが全く違っている。自分としてはイタリアのこの水栓金物を使いたいとか、ミーレの食洗機を使いたいなどの思いがあって伝えても、図面には反映されていなかったりします。その原因はそもそもが住宅設備関連で利益をあげたい業者は利益率が高い国産品を紹介します。そのほかに、伝えた思いの全てを受け入れうような考えで全てを盛り込んだプランなのでマルチユースとなり求めているようなプランになりません。

そこで大切なのが皆さんの思いをいかに伝えるかということになります。そのための心構えが以下の3つに集約されます。

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ルール1:想像する

マンションを「リノベーションする」ということは「現状」は意味がありません。大切なのはどんな住宅に生まれ変われるかを想像することです。そのためには、その部屋の持つポテンシャルを理解することが大切なことになります。

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ルール2:柔軟な対応

どうしても既存の住宅の変更ですので要望を100%実現できるものではありません。解体して見たら「こんなところに駆体壁が出て来た」と言ったことはよく発生します。その時には方針変更ができる柔軟な気持ちを持つことが大切です。

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ルール3:トレードオフの関係

限られた空間に必要と考える機能を埋め込めるのがリノベーションです。限られた空間なのである選択肢を選ぶとして、結果何かを諦める必要が起こります。その場合にはルール2の柔軟な対応で、選択することで諦めざるを得なかったことは諦めて、リノベーションを行うことが大切です。

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「マンションのベランダの先には西新宿と中野坂上の摩天楼が!!!」   

バルコニー越しに見える風景は、西新宿の高層ビル街と中野坂上の高層ビル街、この風景がこの部屋の持つポテンシャルです。初めて来た時は昼間だったのですが、「夜景はマンハッタンのようなのかもしれない」と想像できました。例えばマンハッタンのミッドタウンの高層ビル越しに見える超高層ビルの風景のような。

横広のリビングにしたらとてつもなく広い空間になるので、この広さを感じながらマンハッタンの摩天楼のような夜景を眺めながら料理をするのは楽しいひとときのように想像されました。そうルール1「想像する」と言うことです。

 


広いリビングには沢山の仲間が集まれ空間にしたい!!!
企画の時点では壁で区切られたせまく薄暗い空間でしたが、この壁を取っ払ったら広く明るい空間になるはずです。頭の中で壁の取り外された空間の明るさを想像します。ルールその1「想像する」ことです。そこで、キッチンを大きくしてダイニングテーブルのように使う。キッチンを囲んで好きな料理を食べながら仲間と愉しい時間を過ごす。いいですね。

広いリビングダイニングにして、誰もが集まれる空間にして、気のおけない仲間たちは疲れたらそのまま休んで朝まで。そんな愉しい空間つくりを目指すことにしました。

 


キッチンの位置から考える
空間の広さは長さと高さのバランスか感じられます。そこで、せっかく長いフロンテージを持つマンションですので、対角線を認識できるようにキッチンを設置すれば実際の広さ以上に広い空間に感じられます。目の錯覚を利用して空間を考えることも大切なことです。

ただ単に数字だけで広さや高さなどを考えてもあまり意味がありません。目から入った情報がどのように認識させられるかを考えてレイアウトを考えることも大切です。そんな目線を大事にしてデザインを始めました。


デザインの根本は決まったのですが、問題がいっぱい発生!!!

+++排気管の出口が廊下側に固定されている!!!+++
デザインを考える上で最初に意識したことは「キッチンのグリルを囲むように広いキッチンの空間をつなげて鍋をみんなで愉しみたい」と思っていました。しかし、解体して確認したら排気管の位置が施工的に変更できないことがわかりました。

理由は、換気扇を移動させるためには「ダクト」と呼ばれる蛇腹でできた直径15センチくらいの筒を引っ張り回さないといけません。ダクトを天井に這わすとダウトを囲うために天井を張ることになります。その分天井が低くなります。昔のマンションですので天井が低いために現在の排気ダクトを活用することが合理的となり、IHテーブルの位置は確定することになりました。そう、ルール2ルール3です。

IHテーブルの場所が固定される制約の中でキッチンのデザインを考えることになりました。やはり、最初のコンセプトである「キッチンから夜景が望める」は崩したくありませんでした。そこでIHテーブルと反対側にシンクを設けることで夜景を楽しめると言うコンセプトを維持することにしました。

こういった割り切りがリノベショーンの難しいところです。既存の部屋を変更するために、どうしても制約があります。でもこの制約の中でいかに心地よい空間を作るかがリノベの面白いところでもあります。モーツアルトはプリマドンナの音域に合わせたオペラを作っていたそうですから。

 


+++大型の給湯器どうしよう?+++
オール電化ですのでどうしても大型の給湯器の設置が必要になります。オール電化の給湯器の中には常に大量の水がいつも入っています。万が一壊れた場合に大量の水が流れ出すためにメンテがしやすいようにすることが必要です。そのため給湯室向けに空間を確保することにしました。

メンテナンス用の作業空間を確保することを考えて少し広い空間にすることを考えました。大型の給湯室にするに当たり、もう少しイメージを広げて逆にもっと広くして収納機能を持たせると考えました。

例えばシューズロッカーにして玄関から下駄箱をなくし玄関を広くするアイディアなんかどうですか?。玄関に中途半端な下駄箱をつけることで狭苦しい空間にするより、シンプルで何もない玄関とは高級な空間に感じられます。そのため、給湯器置場をもう少し広げてシューズロッカーにしました。そうルール1「想像力」ルール2「柔軟な対応」です。


+++部屋の配置どうするか問題?+++
間取り図の通り二つの窓をリビングが独占するとなると後の部屋は窓が無くなります。そうです、ルール3「トレードオフ」が発生するのです。そこで、部屋を「固定的」に考えるのでなく、「フレキシブル」な空間としての部屋と考え方を変えました。そうルール2の「柔軟な対応して」です。

そこで思いついたのが「ベッドをソファとして使える空間にしたらどうか?」。通常はベッドは購入して家具として配置するものです。そこをあえてベッドをつくり付けにし、リビングと一体化した空間設計にすればリビングも広く感じるようになり良いのではと考えました。

ベッドを作り付けにすることで新たなメリット気がつきました。ベッド下を収納にすることで布団などの季節ものの保管を可能にする。そうなると、ベッドだけでクローゼット二つ分の収納力担いますので、室内がスッキリします。

また、ベッドコーナーをルーバー付きの建具で囲うことで個室感を出します。仲のいい友達の時には建具を開け拡げてソファとして使う。形式張った人の集まりの時には閉じてベッドが見えないようにして使う。そんなTPOに合わせた使い勝手の良い空間をイメージしました。


配管を床下通さないといけないので天井が低くなる!!!
排水管は物理的にどうしても床下に配置する必要があります。室内の排水管はPS(パイプシャフト)にまで配管されると縦菅に繋がって外部へと繋がっていきます。PSの数と位置はリノベーションを考える上で重要な制約要因となります。

今回はパイプシャフトが1箇所しかないのでトイレ・キッチン・お風呂の3箇所の排水菅を効率的に設置するとしても物理的に結構な広さの床をあげないといけませんでした。どうしたら効率的に配管になるのかを考えることになります。

まずは風景と天井の高さのどちらを選ぶかを考えました。リノベーションにおいては本当に限られた空間のアレンジなので、そんなに選択肢がなく何かを選ぶと何かを犠牲にしないといけないのが現実です。そう、ルール3「トレードオフの関係」です。

今回は「キッチンから見えるバルコニー越しの風景を愉しみたい!!」ということが目的です。天井の高さを確保するのであれば、パイプシャフトの近くに水回りを集めるのが基本となります。そうなるとベッドは南側にしてキッチンを北側にします。しかし、キッチンが北側に配置されるとキッチンからの風景を楽しむことはできません。

そこで、今回は「キッチンからの風景」を優先するのでキッチンは南側になるため配管の関係上床をあげないといけないエリアが増えることになります。結果天井は低くなるのですが、それは仕方ないです。この諦めがリノベーションを行う上で大事なことですよ。こういったルール3「トレードオフの関係」のある選択をしないといけないことはリノベーションで結構発生するので、プランを考える前に何を優先したリノベーションにするのかを話し合って決めておくことが重要なことだと言えますね。


+++廊下が長く感じられる空間って高級感がありますよね!!+++
高級ホテルやレストランって廊下って長いものです。長い廊下を歩くとなんとなく贅沢な感じになります。例えば、自宅に帰ってきて玄関ドアを開ける、するとそこには大好きな空間が広がっている。しかもそれが高級感のある空間だというのがうれしいことです。

今回の企画では、廊下のその先にも愉しい空間が待っているように感じられるようにと、わざと長さを強調するようにしちゃいました。普通のマンションですと廊下とリビングとの間には扉があります。今回は扉を外すことにしました。その結果長い廊下にはリビングからのまばゆいばかりの光が玄関にまで届き、本当に明るくすることが実現しました。

さらに、フローリングを縦長に張ることで廊下が長く見えるような錯覚を利用しています。廊下を長く見せるためにさらに廊下の壁をできるだけプレーンに見えるように仕上げています。壁と廊下の幅のバランスが廊下を長く感じさせるようなデザインに仕上げています。。

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